王と魔術師

某所でつぶやいた小ネタです。小説ではありません。
深夜にノリで書いたのでおかしい所がたくさんあります。
これを読んだあとの苦情等は受け付けてあげられませんすいませんごめんなさい


王となった女レハトしかし実力だけで王が務まるはずもなく貴族達の反応は冷たい。
そこへドゥナットがある条件を呑めば手を貸してやるとやってくる。 訝しむレハト、だが王としてなるならばと条件を呑む。その条件とは子供を産むこと。
夜毎現れるドゥナットに抱かれ日毎王としての地位は固まる。レハトは次第に王であることに不安を覚え、ドゥナットにあたる。しかしドゥナットは何故か黙って聞いている。
困惑するレハト、やがてレハトは懐妊する。懐妊を隠せるはずもなく、相手を明かせるはずもなく城中に噂は広まる。
レハトは心労で部屋にこもるがドゥナットは変わらずやってくる。産みの繋がりで気分が悪そうなドゥナットはレハトの顔を見ただけで早々に去ろうとする。急に苦しみだすレハト。レハトはたまらずドゥナットを呼び止め傍にいてくれと声を絞り出す。
ドゥナットはこわばった指先でレハトに触り外套を翻し去っていく。泣き出すレハト。異変に気づいた衛士がやってきて医師(?)を呼びに行く。
出産のためにさらに隔離されたレハト。増長する城の中の噂は生まれてくる子に印はあるかないかで揉めていた。
そうした空気の中で レハトはリリアノが言っていた言葉を思い出し自分の子に印がないようにと強く願う。
そうしてついに子供が産まれた。子供に印はなかった。
自室で子供を抱きレハトは強く安堵し出産に立ち会った者全員に告げる。“この子はなかったことにする”自らの手で始末するから出て行ってくれと反対する医師たち(?)を追い出しレハトは窓辺へ行くそこにはドゥナットがいる。
ドゥナットに子供を渡しレハトは私は王に戻ると礼を言う。ドゥナットはにやりと笑い窓から去る。
子供は死産となり噂はさらにひどくなるが貴族達は子を無くした悲しみに耐えながら王として立つレハトに畏怖と敬意を評し始める。
だがレハトは王配を決してとらず次の継承者が出るまで王として君臨した。
そして現れた継承者に全てを譲り渡した レハトは城での最後の夜を過ごす。窓の外には湖が広がっている。
レハトの目の前に突然ドゥナットが現れる。驚くレハト。
にやにや笑うドゥナットの後ろで何かが動いた。
目を見張るレハトの前におずおずと顔を出したのはひとりの子供。とっくに殺したかと思っていたレハトの顔にドゥナットは噴き出す。
かあさま、とレハトは呼ばれ思わずドゥナットを見る。ドゥナットはにやにやにやにやと笑ったままレハトの反応を楽しんでいる。
レハトはドゥナットの思惑にまんまとはまったのだと悟り子供を抱きしめた。
その夜、六代目レハト王は忽然と姿を消した。様々な憶測が飛び交い誰もがレハト王の消息に思考を巡らせたが、朝一番に門に立っていた衛士によると、三人組の親子が門を通った以外誰も通らなかったという ―――終わっとけ。

20100203

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